8/31(土)山中湖交流プラザ きらら
ラブシャのメンツが発表されてからずっと行ってみたいなと思っていたけど、どう考えても帰れないなと思い断念していたのだが、リセールのタイミングで、オフィシャルのツアーバスも復活して、21時発の町田行きがあったので、これしかねぇ!と思いリセールを当てたのち、速攻でバスを抑える。行きはまぁどうにでもなると思ったけど、電車はダルいので新宿発の山中湖平野行きのバスを購入。平野からは徒歩10分で会場に着く。買った1週間前はワクワクしていて呑気だったのだけど、なんと台風が発生。こっちまでは来なかったけど、明らかに天気は雨マーク。急遽、ネットのオススメにあった、ワークマンのレインコートと長靴を購入。結果的にこれ買わなかったら、ほんとにダメだったかもしれない。
小田急は雨の影響で各駅停車のみになっていて(は?)、ゲットアップキッズを聴きながら乗る。バスタ新宿に来るなんて中学生のとき、深夜バスで大阪へUSJに行った以来だったけど、久々に来るとこんな感じだったかと思いつつ、あっという間にバスに乗れて便利。ずっとハヌマーンを聴きながら2時間半ほど過ごす。会場に着くと、まず涼しくて気持ち良くて、地面は泥だらけだったり水たまりがあったり。飯を食うタイミングはここしかないと思い、アジカンの潔がプロデュースしているキヨシキッチンでステーキ丼を食べる。肉の感じ含めてまぁって感じだった。
・家主(15:20〜 GOOD VIBES AREA)
本番40分前くらいにステージに着いたのだけど、そのときからずっとリハで曲をやってくれて流石だったのだけど、雨がこの頃から降り始めて、結果、本番中に今日イチの豪雨になって雨が強くて目が開けれないし、地面も完全に池の状態に。家主は今年、友達に勧められてから完全にハマったバンド。3枚のアルバムはどれも傑作で、4月のリキッドルームのワンマンは仕事で行けなかったのでようやくライブを観ることができてテンションがアガる。ライブを引っ張るのはギターボーカルの田中ヤコブ。ボーカルもするし、ギターソロを連発。中央で演奏していたギターボーカルの谷江はイケメンでTENDOUJIもモリタっぽさがあった。ベースボーカルの田中悠平(田中が2人いてややこしい)はメガネにオカッパで文系バンド感。逆にドラムの岡本はタンクトップで体育会系感あるし、力強いビートがロックバンドであることを形作ってる。名盤『石のような自由』から大好きな「SHOZEN」「きかいにおまかせ」を披露していきなりテンションがアガる。特に「きかいにおまかせ」はお気に入りの曲だ。 悠平ボーカルの3曲目はあんなにアルバム聴いてるのに知らない曲だなと思ったら2019年のEPに収録されてる曲らしい。4曲目は谷江ボーカルの「マイグランド」。5曲目はこれまた大好きな 「家主のテーマ」。〈家主の曲はいつでも君の味方なのにさ〉ってなんて素敵な歌詞なんだろう。〈下向いて歩くなとか いつでも笑顔でいろだとか 逆にやったらいいかもしらん 案外良い線行くかもね〉って皮肉っぽい歌詞も素晴らしい。最後〈早く見つけて!〉と全員で歌うのもロックロールって感じでカッコいい。からのヤコブボーカルの6曲目「NEP」は最後演奏がドラムだけになって〈いま見えたよ そっとすぐ消える影の中に〉と全員で叫ぶのもカッコよかった。ラストはシメに演奏されがち、かつピッタリな「オープンカー」。〈僕達の金なんだ どう使っても構わないだろう〉って歌詞は名パンチラインすぎる!最後はギター2人がステージ前方の雨の当たる場所まで出てギターを掻き鳴らして、のけぞってブリッヂ状態になっていた。昨日、aikoのフリーライブを濡れながら観たヤコブは、この後スピッツとサカナクションをずぶ濡れになりながら観ますと言ってライブは終了した。
〈セットリスト〉
1.SHOZEN
2.きかいにおまかせ
3.生活の礎
4.マイグランド
5.家主のテーマ
6.NEP
7.オープンカー
・yutori(15:50〜SUNRISE TENT)
あまりにも雨が酷くなりすぐ近くのテントで雨宿りの意味あって入ってライブを観た。ほんと体温が低下していくのがわかってマジちょっとマズイなって具合。ライブ自体は、サウンドは邦ロックで、女性ボーカルは上手くてポルカドットスティングレイみたいだなと思った。家主であんだけブチ上がったのに、こっちでは「無」の感情で観てしまったのは、やっぱ僕には好きな音楽のスタイルがあって、それはジャンルとか関係なくて、なんか上手く出来てるものにはあまり興味がないんだなと思った。
〈セットリスト〉
1.煙より
2.煩イ
3.白い薔薇
4.有耶無耶
5.ヒメイドディストーション
6.君と癖
7.巡ル
・ZAZEN BOYS(16:40〜FOREST STAGE)
本番前からサングラスでタバコをくわえてステージに立つ向井がカッコいい。前方は浸水しまくりの向井が言うところの湖状態。意外にもラブシャは初登場らしいが、「雨降ってすみません」的なことを言っていた。初登場ということもあってか前半は代表曲で固めたセットリスト。「RIFF MAN」は何度も曲が展開していくとこがホントにたまらなくカッコいい。「COLD BEAT」はドラムとベースの爆裂ソロが炸裂するのがたまらないし、ほとんど1曲分くらい「泥沼」と途中に差し込んだアレンジも良かった。あとステージ前はほんとに泥沼だったし。「ポテトサラダ」はYouTubeに上がってるライブ映像の「ハイ!ハイ!」って奴が好きなんだけど、今向井がハマってるっぽい、新しい学校のリーダーズの首ダンスを披露してた。その後ろではベースとギターが横にステップ踏むふりつけをしてたのが可愛いし、ザゼンってバチバチのバンドだけど、こういう振り付けっぽいものを入れるのが可笑し味があって好きだ。5曲目からは『らんど』から曲を披露。特にギターのメロディが泣ける名曲「チャイコフスキーでよろしく」やってくれて嬉しかった。少女というモチーフを活用しながらシアリスな物に仕上げたベテランバンドの貫禄が伺える「永遠少女」も素晴らしい。ラスト2曲はアルバムの曲順であっという間にかまして、「こんなもんでいいでしょう!」的なこといって去っていくザゼンカッコよすぎでしょ。
〈セットリスト〉
1.RIFF MAN
2.Weekend
3.COLD BEAT〜泥沼
4.ポテトサラダ
5.チャイコフスキーでよろしく
6.永遠少女
7.乱土
8.胸焼けうどんの作り方
・スピッツ (17:50〜LAKESIDE STAGE)
今年は日比谷音楽祭で音漏れが聴けてそれは感動したんだけど、生で観れることにもなって嬉しい!豊洲サンセットが当たらないからラブシャの家主とスピッツで勝手に豊洲サンセット気分ですよ。ちなみにスピッツは一昨年の有明サンセットで初めて観て、去年は名古屋でツアーを見たので毎年1回は観ることが出来ていて嬉しい限り。ラブシャ初登場のスピッツは、いきなり1曲目から大名曲「空も飛べるはず」を披露。会場の雰囲気は一気にあったかいムードに。僕はこの曲をちゃんと知ったのは高校の卒業式だった。先生たちがバンドを組んで披露していた。確かに聴いたことあったし、そこでちゃんと聴いて何ていい曲なんだとガツンと衝撃を受けて大学生になってからシングル集借りたりしてハマっていった。そんな思い出の曲だから生で聴けて嬉しかった。からの2曲目もまた名曲「ハチミツ」で気分は90年代に。3曲目は穏やかな気分から切り替わるアップテンポのロックチューン「恋する凡人」。ここで一気に会場の雰囲気が変わった4曲目は「怪獣の花唄」のカバー。これはライジングでも披露してたけど、あっちでも1日目のトリはVaundyだったし、こっちでも1日目のトリである。それを意図してたかはわからないけど、お気に入りでやりたくてやってるんだろう。特に草野が他人の曲をカバーするとその美声がより際立ってやっぱ唯一無二のボーカルだなと思う。スピッツは結構フェスとかで若手の話題曲をカバーすることが多いけど、それは自分たちがやりたくてやってる面もあると思うけど、若い層も来るフェスだからこと盛り上がりと特別な印象を残すライブにしようとするサービス精神だと思うし、そういうところがホント好きだ。ライブ中もメンバー3人は雨の当たるステージ前方や端まで来て演奏してくれるし、そういった姿が素敵だ。それにしても、観客全員のコーラスが揃う「怪獣の花唄」はすごいアンセムだな。5曲目はイントロからやられる「魔法のコトバ」、続いて6曲目はイントロから優しい気持ちになる「優しいあの子」。からの7曲目は大大大好きな「スパイダー」。ほんとカッコいい曲だし、アウトロが伸びてライブアレンジされてたのもバンド感あってカッコよかった。イントロから客が顔を見合わせて盛り上がる「美しい鰭」。最後は「8823」「野生のポルカ」とロックチューン2連発。ベースはステージの端から端まで動き回り、ドラム台に突入してスティックを持っていってベースを演奏して、照明台のヤグラにも立ち入って、最後はベースを放棄して感情をぶつけていた。40分の尺の中(ちょっとオーバーしていたけど)、10曲もやってくれるなんて嬉しいし、ライブバンドであることの証明。スピッツのライブの瞬間だけ雨が止んでいた。天候も操るなんてこれはもうスピッツは神ということでしょ。袖では山口一郎が観ていた。
〈セットリスト〉
1.空も飛べるはず
2.ハチミツ
3.恋する凡人
4.怪獣の花唄 (Vaundy)
5.魔法のコトバ
6.優しいあの子
7.スパイダー
8.美しい鰭
9.8823
10.野生のポルカ
・サカナクション(19:35〜LAKESIDE STAGE)
ほんとはフレデリックも観たかったし、チラッと観たらダンスミュージック的に繋ぎながらライブしててカッコよかったのだけど、トイレやクロークに行ってたらすぐにサカナクションの時間に。基本的には今年のワンマンを踏襲したものなのだけど、スクリーンもワンマンのときよりハッキリ観えたし、セトリも45分という限られた尺なのでアッパーなロックチューンばかりで最高だった。1曲目から雨が降るなか「Ame (B)」からスタート。大々的な映像演出はこの曲だけ(ワンマンのときの同じく復活の映像)。2曲目は「陽炎」で、この後のライブ全部に言えることだけど、楽曲の力もあるけど何より山口一郎が必死に盛り上げるとこにライブ百戦錬磨で幾度もヘッドライナー務めただけの矜持を感じた。ほんとサカナクションのライブはとにかく盛り上がるし、楽曲・演奏・照明のパワーでほんと大迫力。みんな大好き「アイデンティティ」→「ルーキー」の繋ぎも炸裂し、先日の生配信で山口自身が「いい曲だな」と惚れ込んでた「Aoi」も披露。「ルーキー」と「Aoi」でのレーザーは雨で途切れ途切れになっていたけど綺麗だった。イントロからダンサブルな「ショック!」、やっぱ盛り上がる「モス」と近年の代表曲も披露。そして完全にアンセムな「新宝島」では客から(主に男性)「いっくんコール」も炸裂。ここまでで尺の45分が経って、以降はアンコール。配信でも事前には言っていたが、山口が唯一ファンクラブに入ったことのあるバンド、スピッツのカバーを披露。曲は「チェリー」と発表すると大歓声。やっぱスピッツの曲には人を穏やかにする効果があるなと思う。最後は「忘れられないの」とかやるんじゃないと思っていたら、山口がギターを持ったのでアレ?と思うと、まだ踊らせるということで「夜の踊り子」でキターーー!となる。〈雨になって何分か後に行く〉という歌詞はまさに今にピッタリだった。
〈セットリスト〉
1.Ame (B)
2.陽炎
3.アイデンティティ
4.ルーキー
5.Aoi
6.ショック!
7.モス
8.新宝島
アンコール
9.チェリー (スピッツ)
10.夜の踊り子
雨の中の野外ライブはやっぱり苦しい。スマホとかも出せないくらいに降ってたし。過去には2019年のベイキャンプとか去年のラシュボとかあったけど、どれも辛かった。今回も晴天なら100倍くらい最高だっただろうなと思うけど、今回観たライブはどのバンドもエモーショナルで、まるで雨を味方につけたかのようで、それで結構感動したなと思う。僕の好きなバンドはどれもやっぱりカッコよかったのだ。帰りのバスはノンストップで21時発で22時半には町田についてあっという間だった。終電逃すかと思っていたので助かった。今年は前から来てみたかったフェスである「森道」や「ラブシャ」に来ることができて嬉しかった。2つともロケーション抜群のフェスだけど、それを体感できたのは前者だけだ。だからこそ、また晴れたときのラブシャに来てみたいなと思いながら、この文章を書いている。
帰りに松屋に寄った。うまトマハンバーグは過大評価。