電池メンタル社会人日記

映画やライブの感想書きます

月見ル20周年記念『感電 vol.4』 the bercedes menz/POLYSICS

12/29(日) 青山 月見ル君想フ(開演:19時)

 

ライブハウスにロッカーがないので、外苑前駅のコインロッカーに預けて、墓地を横切って、会場へ。こんなオシャレタウンにライブハウスなんてあるんだね。場内はかなり狭くて、男子トイレも後方に一箇所しかない。ステージ背面には月が映し出されていた。ポリのメンバー曰く海外のライブハウスっぽい空間と匂いらしいです。

 

・the bercedes menz

今年になってトップレベルにハマったバンドで初めてライブを観れて嬉しい。アルバムの、女の子が目を隠して椅子に座ってるジャケット(最初、電気椅子に縛られてるのかと思った)からして凶悪さを感じてmoreruみたいな感じなのかなと思ってたけど、サウンドは歪んで激しいけど、ちゃんとメロディと展開のある楽曲が並んで拍子抜けして、クセのある歌唱も相まって一度聴いたときはハマらなかった。けど、あの張り裂けて千切れそうな歌声で、リズムとは微妙にズレてるような歌唱がクセになって、もう一度もう一度聴いてみようと思ううちに完全にハマっていって、結局今年1番聴いたアルバムになった。ナタリーで「“ちひろ”という1人の女性の半生を多視点的に描いた作品」と紹介されていて、そう思って聴くと歌詞とか曲順とかジャケットとかアルバムの世界がどんどん広がって奥行きがあって、こういう世界観をちゃんと持ったバンドは好きだ。ちなみに虹の黄昏のネタでベルセデスメンツ!と叫ぶくだりがあるのですが、そこから引用してるのでしょうか。

 

上手にギターボーカルの和田。パーマがかった髪型でグラサン姿。中央にベースの喉笛。耳に大量のピアスと鼻ピアスをして、サイドは刈り上げて、もう片方は長めに垂らしたプロレスラーのような髪型で風貌は厳ついけど、喋り方や演奏中のにこやかな感じから良い人感あった。下手はドラムのうつぎ。普通に男前。1曲目からいきなり新曲で、途中「天国天国天国」って連呼していて、その字余り感というか、早口になるとごちゃごちゃっとする感じは音源と変わらない印象だけど、気にならないし、むしろそこがクセになる。4曲目「あーもう」はキラーチューン!最近ではラメ入り鬼ぎゅちてverもよく聴いてる。客も〈あーもう!〉と叫ぶわけですが、ベルセデスの客アツい人が多くて意外だった笑。これからどんどんその熱量が拡散していけばいいいなと思う。

 

喉笛さんがTwitterで新兵器を導入すると言っていたが、それはリコーダーのことで、ポリの「I My Me Mine」を引用してから5曲目「開口部」がスタート。MVや歌詞を見るとダークサイドな世界観が伝わってくる楽曲。ここから8曲目まではEPの曲順のまま披露。特に「our name is last love zombies」は疾走感バリバリで大好き。〈うるせえよピーピー〉って歌詞もすごいけど、それをみんなで歌えるのもいいよね。和田も途中で「行くぞ!」と叫んでいたし、そう言う気分になる曲。

 

ここから終盤に突入ということで、和田がグラサンを外すわけだが、そういうスタイルの人だと思っていたので、あれってポリのバイザーオマージュだったんだって今さら気づく。和田さんは目がキラキラしたイケメンで、歌ってる表情も豊かで惹かれる。ベルセデスは演奏もカッコいいし、こんなに表情豊かに歌うのだからライブ映像とか出してくれたら最高なのに。大概のバンドにハマるきっかけはライブ映像だったりするから。9曲目はアルバム1曲目の「幸せな子供たち」。重くてずっしりして何度も聴きたくなる曲で、ファンが投稿したライブ映像も何度も観たし、今年1番聴いた曲だ。この曲の良さにハッキリ気づいたのは君島大空のカバーを聴いたときで、ベルセデスの楽曲は他の人が歌うと違った一面を感じさせてくれる。10曲目はアルバム最終曲である「dance dance your fist love is dead」。曲調からも多幸感のある大団円な楽曲。だって〈ねえ、恋が終わり世界が始まって踊り続けられたなら!〉って歌詞が始まるんですよ。良すぎでしょ。間奏部分ではギターは暴れ回って、アウトロの叫びもあった。この叫びパートをなんて言ってるか予想してる人がTwitterにいてウケた。からの「中居くんにささげます」と宣言して始まった11曲目「SMAP」。もうジャンプしまくりでノリノリになっちゃう曲。後にポリのメンバーも「ゲッチューって聞こえたよ」とウケていた。

 

「ベルセデスメンツです!」とメンバー全員で発してメンバー紹介してからの12曲目はベルセデスの誇るアイドルソング?「little black dress」。イントロから客のMIXが聞こえ、ラスサビ前には客席がアイドルライブでよくあるケチャのノリに。〈ぜんぶゆめだったとしてわすれられるわけないでしょ〉はキラーフレーズ。田中喉笛交響楽団verもほんといいんだよね。そしてラストは冒頭と対応するように新曲でシメ。一聴しただけで良い曲なのが伝わってきて、来年発売されるアルバムがより楽しみに。

 

ベルセデスで好きな曲は他にもあるし、特に「行為する惑星」は大好きなので、聴きたかったな。けど、それはまた次のライブの楽しみとして。そしていつか開催されるであろうワンマンには絶対に行きたいなと思えた。

 

〈セットリスト〉
1.only god discotheaque
2.天蓋
3.バラッド
4.あーもう
5.開口部
6.quiet machine
7.bulldose
8.our name is last love zombies
9.幸せな子供たち
10.dance dance your fist love is dead
11.SMAP
12.little black dress
13.東京標本

 

POLYSICS

1曲目から超カッコいい「Stop Boom」なわけだが、音源として発表されるのを心待ちにしてもう4年くらい経ってる気がする笑。続いてキラーチューン「MAD MAC」。この2曲聴いただけで、音自体が楽しいというか歌詞なんて言語なんて全部超えて伝わってくるものがある。3曲目「カジャカジャグー」もそんな曲。ポリのライブには毎度外国の方が来てるけど、やっぱワールドワイドに伝わるものがあるんだろうなと思う。怪獣の叫び声のサンプリングから始まる4曲目「怪獣殿下〜古代怪獣ゴモラ登場~」。超高速ビートでドラムが響き渡るイントロから会場は一気にヒートアップして大暴れモッシュスタイルに。その波に便乗して結構前の方までいける。5曲目「Twist and Turn !」もほんと大好きな曲だ。前の方で観たからなのか、小箱だからなのかわからないけど、同期のピコピコ音は鳴りを潜め、3人のゴリゴリのバンドサウンドが直撃。ポリのライブで不安定を感じたことは一度もなく、あんなに激しいのに安定感しかなくて、ライブの上手さマジでロックバンドでトップじゃない。

 

6曲目「Digital Dancing Zombie」は「Moog is Love」を彷彿させるハードロックでデジタルな楽曲。7曲目「Raptus」も曲調が変わってんなーと思うし、8曲目「ズーバーマン」で〈親から子へ親から子へ〉で客がコールするのもなんかシュールで可笑しい。9曲目「LED」はほんと可愛くて大好きな曲。ポリのこういうポップな面が好きだ。10曲目は可愛くもカッコいい「Funny Attitude」。11曲目は同じく大傑作アルバム『What's This ???』から「ロボットマイムマイム」。若干アレンジされてドラムの感じとかも変わってた気がする。客の手を繋いでぐるぐる回るノリなんやねん笑。マイムマイムだから?スーパーキラーチューンの12曲目「URGE ON!!」で場内はスーパーモッシュ状態。13曲目「Weeeeeeeeee!!!」はハイテンションの権化みたいな楽曲。ラスト、ハヤシのバイザーも外れる「SUN ELECTRIC」で、たぶんベルセデスの客も暴れたりダイブしたりしていい感じのフロアだった。

 

アンコールでは超可愛い曲で大好きな「BLACK OUT FALL OUT」の英詞ver。この曲は日本語詞パートも好きだからまたそれでもやって欲しいな。これで終わりかなーと思ったら最後に「BUGGIE TECHNICA」でキターー!となる。何度も聴いてるはずなのに、ほんとブチ上がるし、ポリを説明するのに1発で伝わる曲に思う。

 

今年最後のライブがこの2組の大暴れライブで最高だった。ポリのライブのとき、ベルセデスのメンバーが2階から「トイス!」て叫んだりして盛り上がっててなんかとても良かった。最寄り駅の日高屋が25時まで開いててありがたい。野菜タンメンが身体に沁みる。風邪だけはひきたくないよ!

 

〈セットリスト〉
1.Stop Boom
2.MAD MAC
3.カジャカジャグー
4.怪獣殿下〜古代怪獣ゴモラ登場~
5.Twist and Turn !
6.Digital Dancing Zombie
7.Raptus
8.ズーバーマン
9.LED
10.Funny Attitude
11.ロボットマイムマイム
12.URGE ON!!
13.Weeeeeeeeee!!!
14.SUN ELECTRIC
アンコール
15.BLACK OUT FALL OUT
16.BUGGIE TECHNICA

 

f:id:inzaregoto:20241230094220j:image