電池メンタル社会人日記

映画やライブの感想書きます

2019年水曜日のダウンタウンおもしろVTRベスト10

2019年に放送された『水曜日のダウンタウン』を振り返る。1月〜3月の放送ではグランプリ企画が多かった。クマ倒したジジイGP(1/30)、クサいモノGP(1/30)*1、奇人芸人GP(2/13)、悲鳴GP(2/20)、ガンコな汚れGP(3/6)など。「仙人みたいなおじさんの笑い声フォッフォッフォッ説」(2/13)は出オチの説だった。9月4日の放送回は水ダウの歴史を感じた。「曲のサビちょうど涙は難しい説」では井脇ノブ子*2が久々に登場したりクロちゃんがレイちゃま、莉音、蘭に想いを馳せて史上初のサビ泣きに成功した。罰ゲームでエル・チキンライスが登場したり天龍以上ハスキーのロボットボイスタクシー運転手が登場したりもした。勝俣がプレゼンターで矢作がパネラーの組み合わせも「ファン0人説」を思い出すタッグ。ベスト名言賞は「濡れたナスとイルカ感触一緒説」(10/30)でアントニーが言った「BIGナス」。ベスト名場面は「腹話術師に説教食らってるとき人形も加勢してきたらさすがにツッコむ説」(11/20)でぶちギレるふくちゃん。ではベスト10へ。(※ス=スタッフ、ナレ=ナレーション)

 

10位 中継先にヤバめ素人が現れてもベテランリポーターなら華麗にさばける説(6/12)

ミスターちんが挑戦。ヤバめ素人が現れると笑顔で対応して目を見て対話。「どうしたの大丈夫?」。スタッフが素人を裏に連れてくと「雑に扱わないよ」と気遣う。ロケが続行して川から上がってきたヤバめ素人に対して「上がって来なさい」「どうしたの」と心配した顔になりスタッフにタオルを貸してあげるように指示。その後、取材してた観光客にも気遣い。ネタバラシ、ちん「いやぁ何かよかったよ。もう途中で涙出て来ちゃってさぁ」仕掛け人「僕も優しすぎて泣きそうになっちゃいました」。〈想定外のハートフル〉。バラエティ番組には人間の素が垣間見えることがあるがこうした人間の優しさに見ていて泣きそうになった。しかし人間にこんな優しさもあれば怖さもあるってことをすぐ知ることになる。次の挑戦者は板東英二。板東がヤバめ素人にしたある対応(何をしたかは視聴者にはわからない)にスタジオはドン引き。小木「これ流しちゃいけないやつでしょ」。そこからVTRは早送り。結果〈恐らくOAでは板東全カット〉。優しい気持ちになったミスターちんとのギャップが激しい板東。今見ると板東二億円事件の布石にも思える。松本「やっぱバカだよこの番組」。

 

9位 ドッキリのネタばらし架空の番組名を言われてもつい知ったかぶりしちゃう説(1/30)

水曜日のダウンタウン」においてネタバラシした後に番組名*3を言って芸人が「出たよー」みたいなリアクションが定番になってることが前提にある説。アルピーがリポーターの偽ドッキリ番組の「ドッキリスタジアム」。①ジャンポケ斉藤。弁当が爆破する「ドキスタ」名物の「弁爆ドッキリ」。知ったかぶりする斉藤が謎のMCと中継。なんとか話を合わせる斉藤。MCから「俺のこと分かってる?」と聞かれドキスタの看板に描かれる謎のおじさんMCのイラストから推察する。最後はドキスタお決まりのポーズで締め。②TKO木本。この芸歴で初めてドッキリを仕掛けられる。番組名が告げられると「テレ東?Abema?」と言ってしまう木本。③朝日奈央。アルピーに「このドッキリ何塁打ですか?」と聞かれ「このドッキリは5塁打です」と答える朝日。結果〈ドッキリも野球も知ったかぶりしちゃう〉。アルピーの胡散臭いリポーター役もハマってた。

 

8位 おばちゃんファンから逃走中(7/31)

おばちゃんに触れられたら失格の企画。確かにおばちゃんって有名人をよく触ってるイメージある。純烈チームVS芸能人チーム(石田純一よゐこ濱口、カラテカ矢部、山田たかお)で挑戦。冒頭で「元気ですか!1、2、3、山ダー!」とテンション高い挨拶をする山田。記念撮影はピンチ。「もっと寄って」は悪魔の言葉。ばい菌、骨折、虫を殺したといった無茶苦茶な理由で握手を拒む。握手されそうになって「危ない危ない」と逃げる。超失礼すぎて笑っちゃう。でもこの企画で一番笑ったのは暴走する山田たかお。おばちゃんから「わー」と叫びながら逃げる反則の山田。無邪気に騒ぐおっさんが可笑しい。石田純一「ルール理解できてないんとちゃうか」。にしてもこの番組は逃走中が好きだな。

 

7位 史上最大のお笑いクイズ王決定戦(12/25)

こういった大人数が参加する番組が今ないのでこの企画は楽しかった。芸人チームがバナナマン、オードリー春日、陣内智則渡辺直美といった年代地域性別芸風がバラけていてよかった。「バナナマンのフォークデュオは?」という問題に答えられない場面で松本が「そうですか…」と言った場面が好き。「そうですか」の後に「有名やけどな」ってのが感じとれて松本とバナナマンの関係性を妄想しちゃった。好きな問題は「アジアン隅田は今年3本以上テレビに出ているか?」「爆笑レッドカーペットで小笑いをとったのはたむらけんじですが爆笑オンエアバトルで0キロバトルだったのは?」「有吉弘行陣内智則につけたあだ名は?」。あだ名の問題は「クイズタレント名鑑」みたいになってた。

 

6位 逆挨拶チャレンジ(3/6)

オードリー春日が今まで3回挑戦した言い換え挨拶チャレンジを逆に春日に仕掛ける説。プレゼンターは今まで3回騙された庄司でパネラーに春日。①打ち合わせ。ギャグについて、春日「トゥースは名前言うのがめんどくさいときに」「アパーはやったところなんで別に」ス「アパー飽きました(ありがとうございました)」。②タクシー。運転手「ドッキリなんで(どちらまで)」。③ジンギスカン店。仕掛け人に中川パラダイス。ナレ「プライベートで付き合いのあるほぼ唯一の芸人中川パラダイス*4。店員「いい加減引っ越せ(いらっしゃいませ)」「プラベート暗いぞ」「友達少ないぞ」「ヒルナンデスですべってました」。店員の暴言に気づかない春日と笑ってしまうパラダイス。食べ放題で米を食うか肉を食うかといった2人のトーク。せいじ「しょうもないなー」。パラ「拷問でした(ごちそうさまでした)」春日「おっす」。④本番前。松本「俺の方がいいマッスル(お願いします)」。

 

5位 なにやら占い師に傾倒し始めた相方が改名を訴えてきても応じられない説(3/27)

①カミナリ。たくみが一週間前から怪しい数珠を着けて怪しい水を飲んでる。改名の話をまなぶに持ち出すたくみ。たくみ「先生が言ってたんだけど」まなぶ「先生って何なの?(キレ気味)」「頭おかしいんじゃないマジで」。たくみが“石田夢門”に改名を提案。まなぶ「夢に門?むもんじゃん」「何やそれ」。たくみは先生に出会ってから変ったと言い自分は努力してないと語る。まなぶ「芸人って気付きづらいのよ努力に」「何度も言うけどお前の努力なの」。小藪「占い師口調になってる」浜田「こいつが先生みたいになってる」松本「洗脳しようとしてんちゃう」。まなぶ「そういう人間じゃなかったじゃん。たくみくんは」。まなぶは漫才のとき夢門の漢字が浮かんで気持ち悪いと語り「こいつ夢門なんだって思うし」「こういうのダマされる奴に頭に引っ叩かれるやつの気持ちを考えろよ」。改名したら解散と言いだし「君の人生は俺の人生だし俺の人生は君の人生なんだよ。一緒に歩んでくの」と語ってネタバラシ。まなぶ「どこの何ですか?」②インパルス。結成21年で初めて堤下が板倉を仕掛ける。“堤下レボリューション”に改名を提案。堤下「俺がレボリューションになることに関してはOK?」。ネタバラシ後、板倉は洗脳されてる人を刺激しないように意識してたと語る。③野性爆弾。くっきーが“相原YOU”に改名。ロッシー「ああそう」。〈大奇人ロッシー〉。続いて野性爆弾を“飛ぶ人間(ピーターパン)”、ロッシーを“しそうのう郎”に改名を提案。〈恐怖を感じるスルーっぷり〉。

 

4位 自分の楽屋であってもキス現場目撃したらとりあえず謝っちゃう説(3/6)

そんな状況には遭遇したことないけどなんとなく想像できる面白い説。①マテンロウアントニー。楽屋で大トニーがキスしてるのを目撃。一旦謝ってまじまじと覗きに来る。ネタバラシ、アントニー「ウェンズデイですか?」。スタッフがキス現場目撃したことあるか?と聞くと「おたけさん」と答えるアントニー。②霜降りのせいや。楽屋でプロデューサーがキス。せいや「うぉーっ」「エグっ」と呟き急いで立ち去る。ナレ「自分の楽屋なのに恐る恐る入室」。また楽屋に戻ってくると2度目のキス。キレ気味のせいや「んだよもう」。ネタバラシ、スタッフから説を聞くせいやせいや「僕謝ってなかったですよね」ス「謝ってなかったです」せいや「どうなるんですか?」ス「失敗です」せいや「おーい」③三四郎の小宮。男女二人の新人マネージャーが小宮につく。女の方が小宮に気があって、さらに可愛い。3日目、その二人が楽屋でキス。小宮「あっもしもーし」。嫉妬要素を追加したことによって「何で?」と二人を詰めだす小宮。ネタバラシ、スタッフがマネージャーの名前を確認すると小宮が女性マネの名前しか覚えてない。二人の名前を入れ替えると菅谷きく→キス楽屋、増井陽太→また水曜。「リアルスラムドックミリオネア」みたいな要素を入れ込む細かさが好き。

 

3位 空気砲色が付いてなければ不可避説(4/24) 説教食らってる時あの色ナシ臭いアリ空気砲食らってもクサイとは言えない説(6/12) 色ナシ臭いアリ空気砲第3弾(8/21)

松本「何でこんなことすんの」

 

2位 愛煙家芸人タバコに火をつけた瞬間に血相を変えたスタッフから「相方が倒れた」と言われてもそのまま捨てることなくひと吸いはする説(10/23) 

①ななまがり森下(歯姫の方)。ナレ「喫煙者心理を刺激する待ち時間」を利用。一瞬口元へタバコを持っていくが吸わない森下。初瀬「最高の相方や」。②インパルス堤下。板倉「あんなことしでかし続けてきた訳ですからね」「(吸ったら)安楽死させるしかない」。しっかり吸う堤下。ナレ「急ピッチでニコチンを摂取」。③パンサー尾形。何回か吸ってシケモクでキープ。尾形の言い訳→「だって俺、お小遣い制っすから」。続いて海から上がった後の風呂で検証。④バイきんぐ西村。スタッフに告げられて一直線に風呂へ向かう西村。〈ダイレクト湯船〉〈オーシャンビューを決めた〉。風呂で足をバタつかせたり全身湯船に埋めたりして15分しっかり入浴。西村の言い訳→「今すぐ行くのとお風呂入るのは一緒かなとは思った」。ミスター人でなしナダル。〈会話の流れでスムーズにIN〉。ナダルの言い訳→盲腸。

 

1位 新元号当てるまで脱出できない生活(5/8)

ななまがりが挑戦。覆面被った男がななまがりに許諾を得てから連れ去る。鉄塔システム説の反省を活かしたコンプライアンス重視の連れ去り。連れらてきたのは平成荘。ずっと目隠しのまま1時間待つが反応が無いので勝手に外す2人。説明不足で監禁されるのがゲームっぽくてワクワクする。そこはどこか分からない一室。そのまま指示が無いので寝て翌朝を迎える。翌日、新元号が発表。起きたら机にルールと習字セット。テレビもスマホも無い2人は元号を知らない。ルールはシンプル。5分に一回元号を回答して当てたら部屋から出られる。まずは「新」の一字に絞る作戦。しかし過去に使われた元号の頭文字(T、S、H)が使われないと気づき、事前の予想ランキングで1位の「安」に絞ることに。初瀬が「来安(らいあん)」と書くと森下が「俺はいいと思った」とフォロー。とにかく部屋が寒く布団に潜って数がこなせない。お腹が空いて頭が回らない。すると夕食クイズがスタート。画数ごとに食べ物のランクが上がっていく。深夜、眠気で来るので1時間ごとに交代する。森下がストレスで謎の奇声。2日目の正午から1日1回の資金獲得チャンスがスタート。クイズに答え画数×200円分の賞金がゲットできる。また午前0時になると毎回2000円支給される。資金はグッズに交換できる。歯ブラシやトイレットペーパー、飲み物など。エアコンのリモコンは3000円。ヒントもリストにあり、梅が3000円、竹が5000円、松が1万円となっている。2人は一本50円(一箱800円)のタバコを購入。このシステムは『カイジ』の地下帝国を思い出すし、そういえば藤井健太郎カイジの特番を2017年にやっている。森下「日本で一番俺らが考えただろうな」初瀬「政府の人より考えてる」。お金を貯めて梅のヒントを購入。部屋にテレビが運び込まれ元号を知った街の声が流れる。「すごく気に入りました」「意味がわかりにくい」「覚えやすい」「万葉集からとられてる」「タピオカや卍じゃない」といったかなり大雑把な答え。2人は松のヒントを目指すことに。寝ようとすると5分ごとのタオマーが鳴り止まずうるさい。しかもタイマーを止めるのにもお金がかかる(足元見てる!)2人はまたタバコを買い一服。「うめぇ」。そこで感じる風呂や飯のありがたみ。「(売れてないけど)幸せやったな俺たち」。ここでロードが流れる。ついに1万貯まって松ヒント購入。松ヒントはランプが運び込まれる。このランプは画数があってると小さく光り、Rから始まると中くらいに光り、「令」か「和」が入ってると大きく光るシステム。そんな説明なしにポンと置いてかれたただのランプに困惑する2人。わけもわからずとにかく答えてると「世京」で小光り。ただ2人は理解できてない。そこからだいぶ経ってランプのことなんか忘れていると「聡和」で大光り。驚く2人。どっちかの文字があっているのか?と考え「和」に絞る作戦。またも大光り。初瀬「絶対“和”やーー!」と大興奮。「和」は初日に除外してた漢字でもあった。松本「一回“和”を外して“和”であることを確認せいや!」。続いて「蓮和」と書いて2段階(中、大)に光る。「れ」があってるってことか?初瀬「ひらがなで“れ”って書いてみる?」森下「ひらがなはアレだけど」。興奮した春瀬に対する冷静な森下のツッコミが面白い。そこから「れんわ」に絞るが「れいわ」に変えてみる。ランプの法則に画数が関係してるのでは?と気づく。「新しい元号は“令和”です」。大歓声のスタジオ。僕たちは何度も聞いたことある言葉なのにすげー鳥肌が立った。言葉を新しく得たという快楽に根源的なものを感じる。杉村太蔵「日本人で一番遅く知ったんじゃない」。

 

挑戦の中で森下が繰り出す“絶対元号にならないだろソレ”って感じのワードに笑った。「未留(みるい)」「英国(えこく)」「立草(りっそう)」「夢安(むあん)」「正福(まさふく)」「民丸(みんまる)」「破突(はとつ)」「蛍光(ほたるひかり)」。特に「歯姫(はひめ)」は印象的。挑戦を振り返って初瀬が「“歯姫”みて殴りたくなった」と語っていた。この回はスタジオのコメントも良かった。プレゼンターは麒麟の川島。杉村太蔵が何か差し入れしてやりたいと言うと、川島「差し入れしてまうと刑務所です」松本「俺ならライターで燃えるけどね」。おぼんこぼんの話になり、川島「おぼんこぼん師匠は次の元号でね」。

 

この企画はとにかく面白いし時事性もあってカタルシスもあって感動する。コンプライアンスBPOでテレビはつまらなくなったとか言うけど、アイデアを練って時間を費やせばこれだけ面白いものが撮れる。「水曜日のダウンタウン」は制作側がちゃんと頭を使ってるとこが素晴らしいし、テレビでやれることの可能性を信じてるのがいいなって思う。

*1:松本「この番組誰が見んねん」

*2:以前の放送では生ハムと焼うどんがイジってキレてた 

*3:ダウンタウンって単語が入ってることで水戸黄門の印籠効果

*4:春日結婚後のフライデー騒動で中川パラダイスとは付き合いのある芸人ではなくなってしまった