情報
制作 サンライズ
監督 渡辺信一郎
脚本 信本敬子
期間 1998年10月〜1999年4月
話数 26話
声優
山寺宏一 スパイク
石塚運昇 ジェット
林原めぐみ フェイ
解説
1話 凶暴化する目薬
2話 犬（アイン）を追う
3話 カジノとフェイ加入
4話 環境保護団体と海ネズミ
5話 教会アクション
6話 歳をとらない子供
7話 ヘビメタが劇中歌
8話 カンフーをスパイクから習う少年
10話 ジェットの元カノ
11話 謎の宇宙生物に噛まれる
12話 ジェットの過去
13話 〃
14話 チェスマスターと対決
15話 フェイの過去
16話 ジェットの因縁の相手
17話 違法キノコ
18話 ベータビデオが届く
19話 ソードフィッシュⅡ修理
20話 マッドピエロ
21話 風水と父親探し
22話 爆弾魔とカウボーイ
23話 宗教家と脳波ギア（完全にオウム）
25話 最終決戦
26話 〃 スパイク死に絶える
感想
1話を見た瞬間に一気に惚れた。SFなのに近未来の都市は少ししか映らず今の世界と地続きのような寂れた街並み。キャラは西部劇のよう。アクションもバーでの銃撃戦、素手の格闘、飛行機チェイスとてんこ盛り。ラスト、宇宙に放たれた彼女が撃たれて弾丸の残りがバラバラ散らばるシーンは美しかった。
アクションシーンがとにかくカッコいいアニメだった。3話、『2001年宇宙の旅』に出てきた色付き宇宙服で格闘アクションと追尾ミサイルの＜板野サーカス＞作画。5話、教会でアクション。爆破してスパイクが落下する瞬間世界がスローになって刹那的に記憶の断片が挿入される演出のかっこよさ。最終話、ショットガンと二丁拳銃と日本刀のアクションに鳩が飛ぶ。『男たちの挽歌』が好きなのが伝わってくる。
とにかく粋なアニメだった。7話、あるキャラが名前を当てさせる賭けをするくだり一貫したテーマとして差し込みそれがラストに意味を持つ構成。24話、エドの別れの挨拶が床にペンキで描かれたニッコリマーク。
フェイが魅力的。林原めぐみの声でエロい体のキャラっていうのがなんか斬新。15話でフェイがコールドスリープしてたことが明かされる。『夏への扉』から続く定番のSFネタでグッとくる。そこでフェイがヒーローと出会い若干女の子の顔になったのが可愛いかった。そのヒーローが詐欺師だったオチも面白かった*1。18話ではベータビデオでフェイの「10年後の私へ」というビデオレターが届く。学生時代の自分を見つめるフェイの姿は感動する。この回ではベータとVHSの違いが小ネタになっていて面白かった*2。
＜好きな話ベスト５＞
5位 9話「ジャミング・ウィズ・エドワード」
人工衛星（AI）がナスカの地上絵を描いてたという設定がSF感あってゾクゾクする。AIは『2001年宇宙の旅』のHALっぽかった。天才ハッカー少年とAIの対決というワクワクするマッチング、人工衛星から出るレーザー作画のヤバさ。
4位 22話「カウボーイ・ファンク」
自分に注目して欲しい爆弾魔を超えるキャラの濃さがあるカウボーイが登場する。カウボーイとスパイクは追ってたはずの爆弾魔を差し置いて2人の対決に熱中してしまう。全体を通して陽気なテンションが楽しい。
3位 8話「ワルツ・フォー・ヴィーナス」
飛行機でスパイクに出会って感銘を受けたロコ。ロコはスパイクからカンフーを習おうとする。ロコには目の見えない妹がいた。ロコは妹の目を治すための植物を盗んだためギャングから追われてる。ロコは死ぬ。スパイク「もっと早く会ってれば友達になれたかも」。スパイクは妹へ植物を届ける。妹「私は一度もこの目でロコを見れなかった」スパイク「見れなくても分かるだろいいやつさ」。部屋にオルゴールが鳴り響いてエンディング。人情味がギュッと詰まった話だった。
2位 20話「道化師の鎮魂歌」
マッドピエロVSスパイク、夜の遊園地で戦う2人。30分ずーっとアクションで最高だった。格闘や爆破の作画が神懸ってた。パレードで動く巨大なロボがマッドピエロを押し潰し園内にはテーマ曲が鳴り止まず哀愁が漂う。
1位 11話「闇夜のヘヴィロック」
いつもは賞金首を追うことで1話が完結するけど今回は特殊。ビパップ号の面々が次々に謎の宇宙生物に噛まれる。宇宙生物の正体は冷蔵庫の腐った中で生息していたものだった。スパイクの最後の一言「冷蔵庫の中のもの入れっぱなしにしてはいけないそれが教訓だ」。めちゃちゃふざけていて笑える。脚本家が日常で普段思ってることをSFに落としこんだ感じが最高。
