電池メンタル社会人日記

映画やライブの感想書きます

ボク的タランティーノランキング

毎度、違うアプローチをする映画監督のことは追いかけたくなる。タランティーノは毎回違ったアプローチで作品を作るので好きな監督だ。『レザボア・ドッグス』(91)ではコンゲームもの『パルプ・フィクション』(94)では時系列シャッフルで監督の得意な脚本が活かされる映画になっている。『ジャッキー・ブラウン』(97)では原作もの、『キル・ビル』(03〜04)ではB級アクションパロディ、『デスプルーフinグラインドハウス』(07)ではグラインドハウス形式に挑戦している。『イングロリアス・バスターズ』(09)ではナチスを、『ジャンゴ繋がれざる者』(12)では黒人奴隷を取り扱うことで差別問題を映画に取り入れた。そして新作の『ヘイトフル・エイト』(15)では『デスプルーフ』の真逆をいくロードショー形式になっている。

 

特徴

特徴としてダラダラ会話が常套句のようにみんな言うけど僕にはよく分からない。当時は画期的だったのかもしれない。けれどアニオタから映画オタになった僕からしたら日常系アニメでキャラクターが散々意味のない会話のアニメを見ていたので、あんま新しさは感じなかった。また代表的な特徴としてサンプリング手法があるけど、僕は元ネタなんか知らないけどタランティーノ映画は面白く感じる。監督はサンプリングを気づいて欲しくてやってると思うけど、僕みたいな映画素人には分からない。そして時代が経てば元ネタなんて不明になりサンプリングは無効化すると思う。他に個人的に特徴だと思うことを下記にまとめる。

食べ物

パルプフィクション』ではハンバーガーやシェイク、『デスプルーフ』ではナチョス、『ヘイトフル・エイト』ではシチューなどがとにかくうまそう。食べ方が汚くても美味そうなのがすごい。

建物

パルプフィクション』ではレストラン、『キルビル』では日本料亭、『イングロリアスバスターズ』では映画館、『ヘイトフル・エイト』では山小屋などとにかくこだわりが見えて楽しい。映画のセットがしっかり作ってあるほどテンションが上がる。

手前と奥

『レザボアドッグス』の時から会話を廊下の奥で話させることをやっている。『パルプフィクション』でもそーゆー会話シーンがあるし、脅しや銃撃戦でも手前と奥を活用している。『ヘイトフル・エイト』では手前でギターを演奏している女と奥でコーヒーを飲む男のピントが交互に変わることでサスペンスを作り出している。映画は立体的だというものだと理解しているからこそ、あえて奥を強調する画面作りをしているのだと思う。

 

作品解説

パルプ・フィクション

面白い場面が多い。尻の穴に入れるのが当然のような顔で話す金時計のくだり、黒ずくめの覆面男の正体、かっこいいエンディング曲とドヤ顔で立ち去る2人のダサいTシャツ姿など微妙にツッコミ満載。なんだか実感を感じられる場面が多い。ユマサーマンとトラボルタの会話で期待される冗談と気まずい沈黙の感じ、すぐ泣いてしまう彼女の感じ、友達の家のタオルを汚すなよって感じ、指示するだけの上司を尊敬しないといけない感じなど。喧嘩の会話の作り方が上手い。足のマッサージの価値について、応急措置の本はどこ!など。

 

ジャッキー・ブラウン

 

今作も喧嘩 が上手く描けている。<どっちが電話に出るかどうか>や<車の駐車場所を覚えてない>など。「車の並びを覚えてないなんてよくそれで銀行強盗できたわね」という煽りもバツグン。脚本の技量としてFBIが録音する場面で状況の説明セリフを言わせるのが上手い。

 

ボーマンを保釈するためマックスの元へ行くオデール。オデールはボーマンを殺し死体を見せることでルイスを脅して 裏切らせないようにする。ジャッキーは規定を超えた大金を申請せず機内へ運んだとしてFBIに捕まる。カバンを調べると麻薬が見つかり逮捕。この麻薬はFBIがわざと入れたものだった。FBIはオデール逮捕に協力する代わりにジャッキーを見逃す条件を出す。(オデールを売ると金がもらえる)オデールはマックスに頼みジャッキーを釈放させる。オデールはジャッキーを殺そうとするが逆にジャッキーがオデールを脅し、FBIを出し抜く計画を伝える。この計画は嘘でジャッキーはオデールを逮捕してお金も得ようとしていた。

 

FBIはジャッキーとでフードコートでの取り引きを計画してオデールを逮捕する案を考える。メラニーはルイスに裏切る計画を持ちかける。ルイスはその話に乗ったように見せかけ本当は乗ってない。ショッピングモールの婦人服売り場。試着室に入ったジャッキーは二つの紙袋を用意して片方に5万ドル(A)もう一方に50万ドル(B)を入れる。ジャッキーから55万ドルの紙袋を受け取るはずのメラニーとルイスはその場で待ってる。マックスも近くで立ってる。試着室から出て来たジャッキーはメラニーとルイスにAを渡す。その後マックスが妻の忘れ物として試着室にBを取りにいく。ジャッキーはフードコートに着く前にメラニーに紙袋を盗まれたと嘘をつく。ルイスはメラニーと口論になり撃ち殺す。ルイスとオデールは合流してAをチェックするが5万ドルしかないことに気づき口論になりルイスは殺される。ジャッキーはオデールに金を返すとマックスの事務所に呼び出す。事務所にきたオデールをFBIが撃ち殺す。ジャッキーは約束通りFBIから見逃され、50万ドルの行方は分からずじまいという結論へ。残ったお金はジャッキーとマックスで分け2人は分かれる。

 

ヘイトフル・エイト

 

1章でルースと賞金首のドメルグが乗ってる馬車にウォーレンが乗ってくる(〜20分)。2章でその馬車でマニアックが乗ってくる(〜35分)。3章でようやく山小屋に到着。それまでずっと馬車でいつもの煽り合い。賞金首を殺させないように銃を回収、スミザーズにウォーレンが息子の煽りエピソードをしてそれに怒り銃を持ったスミザーズに対して正当防衛としてウォーレンが撃ち殺す(〜90分)。4章は毒に入ったコーヒーでルースとOBが死ぬ。床下にもう1人敵がいることが明かされる(〜120分)。5章で時系列が戻る。ドメルグを奪還するために山小屋に先回りした4人の仲間が山小屋の従業員を殺したことが判明する(〜140分)。6章、南のマニアックと北のウォーレンが共闘してドメルグに対抗する(〜160分)。

 

ボク的ランキング

①『キル・ビルvol1』

②『ジャンゴ 繋がれざる者』

③『パルプ・フィクション

④『デスプルーフinグラインドハウス

⑤『イングロリアス・バスターズ

⑥『レザボア・ドッグス

⑦『ヘイトフル・エイト

⑧『ジャッキー・ブラウン

⑨『キル・ビルvol2』